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「アラブの春」のアクチュアリティ エジプト一月二十五日革命を中心にみるグローバリゼーション下の日常的抵抗

大稔哲也/編
著作者
大稔哲也/編
メーカー名/出版社名
山川出版社
出版年月
2024年7月
ISBNコード
978-4-634-67262-8
(4-634-67262-6)
頁数・縦
348,23P 22cm
分類
人文/世界史 /中東・イスラム史
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価格¥6,500

出版社の商品紹介

出版社からのコメント

「アラブの春」から10年以上の時が経った。2011年初め、その磁場の一つとなったエジプトの首都カイロのタハリール(解放)広場は、若い男女を中心とする人々で埋め尽くされ、シュプレヒコールや演説のほか、即興の歌や詩の朗読、グラフィティー、そしてテント村がいたるところに渦巻いていた。だが今日、タハリール広場に立つということは、廃墟の前にたたずむかのようである。広場に充溢していた熱気や喧騒は跡形もなく、かつての情念はのちに置かれた記念碑へ無理やり封じ込められ、過去のものとして葬り去られたかのようだ。「アラブの春」や「エジプト1月25日革命」の諸成果も、つぎつぎと覆されてきた。しかし、ちょっと待っていただきたい。我々はそもそもあのとき何が起こったのか、本当に知っているのだろうか。それどころか、その後の負の結果から逆算して、歪んだレンズから物事を視てはいないだろうか。「アラブの春」や諸革命によって生じたことと、その後に反革命の旧勢力や「外国」勢力によってもたらされた破綻が混同されすぎてはいないだろうか。日本にいた我々は、当時、何が起こっているかをよく把握していなかっただけでなく、ますます実態と乖離したイメージを記憶に刻印しつつあるのではなかろうか。そして、それ以上に重要なのは、この変動が今もなおアラブ世界をこえて地球大の連鎖反応に直結して多大な影響を与えつづけていることであろう。本書は、今改めて、「アラブの春」の実態や諸成果、そして人々の営為を、時間的・空間的に把握する試みである。

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